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iPhoneが3Dスキャナーになる!LiDARで身の回りのモノをスキャンして3Dプリントする方法 - 3Dプリンタブログ | 3DLab
初心者ガイド

iPhoneが3Dスキャナーになる!LiDARで身の回りのモノをスキャンして3Dプリントする方法

3DLab
2026年3月16日
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「3Dスキャンって高価な機材が必要でしょ?」と思っていませんか?実は、iPhone ProシリーズにはLiDAR(ライダー)センサーが搭載されており、無料アプリを使えば誰でも身の回りのモノを3Dスキャンできます。この記事では、iPhoneで3Dスキャンして3Dプリンターで出力するまでの手順を、初心者の方にもわかりやすくステップバイステップで解説します。

LiDARセンサーとは?iPhoneで3Dスキャンができる仕組み

LiDAR(Light Detection and Ranging)は、レーザー光を照射して物体までの距離を測定するセンサー技術です。もともとは自動車の自動運転や測量の分野で使われていた技術ですが、2020年にAppleがiPad ProにLiDARセンサーを搭載したことで、一般ユーザーにも身近なものになりました。

LiDARセンサーは毎秒数百万の赤外線レーザーを照射し、反射光が戻るまでの時間から距離を計算します。これにより、対象物の立体的な形状を高精度に取得できます。iPhoneのカメラと組み合わせることで、形状データにテクスチャ(色・模様)を貼り付けた3Dモデルを作成できるのです。

LiDAR搭載iPhone・iPad一覧

LiDARセンサーは以下のProモデルに搭載されています。お手持ちのデバイスが対応しているか確認しましょう。

  • iPhone:iPhone 12 Pro / Pro Max 以降のProモデル(iPhone 13 Pro、14 Pro、15 Pro、16 Pro、17 Proなど)
  • iPad:iPad Pro(2020年モデル以降)

なお、LiDARセンサーが搭載されていないiPhoneでも、写真ベースの「フォトグラメトリ」方式でスキャンできるアプリもあります。ただし精度や手軽さではLiDARスキャンに軍配が上がります。

おすすめ無料3Dスキャンアプリ:Polycam vs Scaniverse

iPhone用の3Dスキャンアプリはいくつかありますが、初心者におすすめなのがPolycamScaniverseの2つです。どちらも無料で使い始めることができます。

Polycam(ポリカム)

Polycamは世界で最も人気のある3Dスキャンアプリの一つです。LiDARスキャン、写真からの3Dモデル生成(フォトグラメトリ)、部屋全体のスキャン(Room Mode)など、多彩な撮影モードを備えています。無料版でもLiDARスキャンと基本的なエクスポート(GLTF形式)が可能です。Pro版にアップグレードすると、OBJ・STLなど12種類以上の形式でエクスポートできます。

Scaniverse(スキャニバース)

ScaniverseはNiantic社が提供する完全無料の3Dスキャンアプリです。最大の魅力は、無料で無制限にスキャンでき、OBJ・FBX・STLなどの主要フォーマットでエクスポートできること。処理はすべてデバイス上で行われるため、インターネット接続も不要です。3Dプリント目的であれば、無料でSTL出力できるScaniverseが特におすすめです。

実践!3Dスキャンの手順(Scaniverseを例に)

ここからは、Scaniverseを使った3Dスキャンの具体的な手順を紹介します。

ステップ1:アプリをインストールする

App Storeで「Scaniverse」を検索してインストールします。起動したらカメラへのアクセスを許可してください。

ステップ2:スキャン対象を準備する

初めてのスキャンには、以下のような対象がおすすめです。

  • マグカップやフィギュアなど、手のひらサイズの物体
  • 表面に模様やテクスチャがある物(無地の白い物体はスキャンしにくい)
  • 動かない・変形しない物体

明るい場所に対象物を置き、周囲を360度歩き回れるスペースを確保しましょう。

ステップ3:スキャンを実行する

アプリを開いて「New Scan」をタップし、スキャンモードで「LiDAR」を選択します。録画ボタンを押したら、対象物の周りをゆっくり歩きながらiPhoneを向けます。ポイントは以下の通りです。

  • 対象物から30〜60cm程度の距離を保つ
  • 急に動かさず、ゆっくり安定して移動する
  • 上・横・少し下からなど、複数の角度から撮影する
  • 画面上のメッシュ(網目模様)が対象物を覆っていくのを確認する

一周回ったら録画を停止します。アプリが自動的に3Dモデルを生成してくれます。

ステップ4:スキャンデータを確認・編集する

生成された3Dモデルをピンチイン・ピンチアウトで確認します。床面や周囲の不要な部分が含まれている場合は、アプリ内のトリミング(クロップ)機能で切り取りましょう。

スキャンデータを3Dプリントする方法

スキャンした3Dモデルを3Dプリンターで出力するには、いくつかの準備が必要です。

ステップ5:STL形式でエクスポートする

Scaniverseの場合、スキャン画面から「Share」→「Export Model」を選択し、ファイル形式でSTLを選びます。AirDropやクラウドストレージ(Google Drive、iCloud Driveなど)でパソコンに転送してください。

Polycamの場合、無料版ではGLTF形式のみエクスポートできます。STL形式で出力するにはPro版が必要ですが、GLTFファイルをBlenderなどの無料3Dソフトで読み込んでSTLに変換する方法もあります。

ステップ6:スライサーソフトで印刷設定する

エクスポートしたSTLファイルを、3Dプリンター用のスライサーソフト(UltiMaker Cura、PrusaSlicer、Bambu Studioなど)で開きます。以下の点を調整しましょう。

  • サイズの調整:スキャンデータは実物大で取り込まれることが多いので、プリントしたいサイズにスケーリングします
  • 向きの調整:サポート材が少なくなる向きに配置します
  • メッシュの修復:スキャンデータには穴や欠けがある場合があります。スライサーの自動修復機能や、Windows標準の「3D Builder」アプリで修復できます

ステップ7:3Dプリントする

スライスが完了したら、3Dプリンターで出力します。スキャンデータは複雑な形状が多いため、以下の設定がおすすめです。

  • レイヤー高さ:0.15〜0.2mm(細部を再現したい場合は0.1mm)
  • インフィル:15〜20%(飾り用なら低めでOK)
  • サポート材:あり(オーバーハングがある場合)
  • フィラメント:PLAが初心者におすすめ(扱いやすく、仕上がりもきれい)

きれいにスキャンするためのコツ

3Dスキャンの品質を上げるためのテクニックをいくつか紹介します。

  • 照明を均一にする:強い影ができるとスキャン精度が落ちます。曇りの日の屋外や、間接照明の室内がベストです
  • 反射する素材を避ける:金属やガラスなど光を反射する素材はLiDARのレーザーが正しく反射しないため、スキャンが困難です
  • 背景をシンプルにする:対象物の後ろにごちゃごちゃした物があると、トリミングの手間が増えます
  • 複数回スキャンする:1回でうまくいかなくても、角度や距離を変えて何度かトライしましょう

よくある質問

LiDARセンサーがないiPhoneでも3Dスキャンできますか?

はい、可能です。PolycamやScaniverseには写真から3Dモデルを生成する「フォトグラメトリ」モードがあります。ただし、LiDARスキャンと比べて撮影枚数が多く必要で、処理時間も長くなります。手軽さと精度ではLiDAR搭載モデルがおすすめです。

スキャンしたデータはどのくらいのサイズになりますか?

スキャン範囲や解像度によりますが、1つのスキャンデータ(STL形式)はおおよそ10〜100MB程度です。スライサーソフトでメッシュの簡略化(デシメーション)を行えば、ファイルサイズを大幅に削減できます。

どんなものでもスキャンできますか?

透明なもの(ガラスのコップなど)、鏡面反射するもの(金属の鏡面仕上げなど)、非常に細い線状のもの(ワイヤーなど)はLiDARセンサーでは正確にスキャンするのが難しいです。マットな質感で、ある程度の大きさがある物体が最適です。

3Dプリンターを持っていなくてもプリントできますか?

はい。DMM.makeやJLCPCBなどの3Dプリントサービスに STLファイルをアップロードすれば、プリントした完成品を届けてもらえます。また、3DLabのワークショップでは3Dプリンターの体験もできますので、ぜひお気軽にご参加ください。

参考リンク

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