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3Dプリンターでフィギュアを自作する完全ガイド|データ入手から塗装仕上げまで - 3Dプリンタブログ | 3DLab
DIY・ものづくり

3Dプリンターでフィギュアを自作する完全ガイド|データ入手から塗装仕上げまで

3DLab
2026年7月20日
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「自分だけのフィギュアを3Dプリンターで作ってみたい」。その夢は、初心者でも十分にかなえられるものです。無料の3Dデータサイトを使えば、モデリングの経験がなくてもすぐにプリントを始められますし、Blenderを使えばポーズの調整やオリジナル造形にも挑戦できます。この記事では、データの入手からスライス設定、光造形プリンターでの出力、サポート除去、塗装仕上げまでの全工程を、初めての人にも分かるように順を追って説明します。

ステップ1:3Dデータを入手する

フィギュア制作は、3Dモデルデータ(主にSTL形式)を用意するところから始まります。自分でモデリングができなくても、無料の3Dデータ共有サイトからダウンロードすればすぐに始められます。代表的なサイトを紹介します。

Thingiverse(シンギバース)は、250万件以上のデータが登録されている世界最大級の3Dデータ共有サイトです。「figure」「anime」「miniature」などのキーワードで検索すると、さまざまなフィギュアデータが見つかります。

MyMiniFactoryは、フィギュアや彫刻系のデータが充実したイギリス発のプラットフォームです。テストプリント済みのデータが多く、造形に成功しやすいのが特徴です。

Cults3Dには、クリエイターが作った質の高いデータがそろっていて、無料と有料のデータが混ざっています。アニメ系やゲーム系のフィギュアデータも豊富です。

ダウンロードしたデータはそのまま使えることも多く、必要ならBlenderなどの3DCGソフトで調整します。既存キャラクターのデータを使う場合は個人利用の範囲にとどめてください。販売や公開は著作権侵害にあたる可能性があります。

ステップ2:Blenderでデータを調整する

ダウンロードしたデータをそのまま使うならこのステップは飛ばせます。ポーズを変えたりサイズを調整したりしたい場合は、Blender(無料の3DCGソフト)を使うのがおすすめです。

基本的な調整手順は次のとおりです。

  • インポート:Blenderを開き、「ファイル」→「インポート」→「STL」でデータを読み込みます
  • スケール調整:プリンターの造形サイズに合わせて、オブジェクトのスケールを変更します。1/10スケールのフィギュアなら全高15〜18cm程度が一般的です
  • ポーズ変更:リグ(骨格)が設定されたモデルなら、ポーズモードで関節を動かしてポーズを変えられます。リグがない場合は、スカルプトモードで粘土をこねるように形を直せます
  • パーツ分割:大きなモデルはプリンターの造形サイズに合わせて分割し、出力後に接着するとうまくいきます。Blenderのブーリアン機能で切断できます

スカルプトモードでは、UV球をもとにMultires(マルチレゾリューション)モディファイアを適用し、ブラシで細部を彫り込んでいきます。最初はデフォルメキャラクターや胸像など、単純な形から練習するとよいでしょう。

ステップ3:スライス&光造形プリンターで出力する

フィギュア制作には、FDM(熱溶解積層)方式よりも光造形(SLA/LCD)方式の3Dプリンターが向いています。光造形はUVレジン(光硬化性樹脂)を紫外線で固める方式で、0.02〜0.05mm単位の細かな造形ができます。指先の爪や髪の毛の流れなど、フィギュアの繊細なディテールも再現できるのが強みです。

スライスソフトでは、次の点を設定します。

  • 積層ピッチ:0.03〜0.05mmが高品質の目安。細かいほど精密ですが時間がかかります
  • サポート設定:フィギュアは突き出た部分が多いため、適切なサポートが欠かせません。接触径(tip diameter)は0.3〜0.5mm程度にすると、除去するときにモデルを傷つけにくくなります
  • 配置角度:モデルを45度程度に傾けて置くと、サポートを無駄なく付けられ、造形の質も上がります
  • 露光時間:使うレジンの推奨値に合わせます。ボトムレイヤー(最初の数層)は長めに設定して、ビルドプレートにしっかり定着させます

Chitubox、Lychee Slicerなどの無料スライスソフトが広く使われていて、どれもサポートの自動生成機能を備えています。自動生成したあと、顔や細かいパーツの表面にサポートが当たっていないかを自分の目で確かめ、調整するのがコツです。

ステップ4:サポート除去と後処理

光造形プリンターで出力した直後の造形物には、未硬化のレジンが付いています。後処理を正しい手順で行うかどうかで、仕上がりは大きく変わります。

後処理の基本的な流れは次のとおりです。

  1. 洗浄:IPA(イソプロピルアルコール)または水洗いレジン用の水で、未硬化レジンを洗い流します。超音波洗浄機や専用のウォッシュ&キュアステーションがあると手早く済みます
  2. 乾燥:風通しのよい場所で自然乾燥させます
  3. サポート除去:二次硬化の「前」に行うのがポイントです。硬化前のほうがレジンが柔らかく、ニッパーで切っても欠けにくくなります。接点をニッパーで丁寧に切り、無理にねじ切らないことが大切です
  4. 二次硬化(ポストキュア):UV硬化機に入れて最後まで硬化させます。これで強度と安定性が増します
  5. 研磨:サポート跡は400番→600番→800番とサンドペーパーの番手を上げながら水研ぎします。サーフェイサー(プライマー)を薄く吹き付けると、細かな積層痕も埋められます

ステップ5:塗装で仕上げる

フィギュアの完成度は、塗装で大きく決まります。ガレージキットを塗った経験がなくても、基本の手順を押さえれば見栄えよく仕上がります。

塗装の手順は次のとおりです。

  1. 下地処理:サーフェイサー(グレーまたはホワイト)を全体にスプレーします。表面のキズや積層痕を確認し、必要に応じて再研磨→再サーフェイサーを繰り返します
  2. ベースカラー:エアブラシまたはスプレー缶で大きな面を塗ります。初心者には手軽なラッカー系スプレー缶がおすすめです。薄く何度も重ね塗りするのが基本です
  3. 細部の筆塗り:目や小さなパーツは細筆で塗ります。アクリル塗料は水で薄められるので扱いやすく、初心者向きです
  4. スミ入れ:エナメル塗料を薄めて溝に流し込み、立体感を出します
  5. トップコート:最後にツヤ消し(マット)またはツヤあり(グロス)のトップコートを吹き、塗装面を保護します。パーツごとに質感を変えると(肌はマット、目はグロス、金属パーツはメタリック)、よりリアルに仕上がります

最初は小さなパーツや練習用のフィギュアで塗装の感覚をつかみ、それから本番のフィギュアに挑戦するとよいでしょう。

よくある質問

3Dプリンターでフィギュアを作るのに向いている方式は?

フィギュアには光造形(SLA/LCD)方式をおすすめします。0.02〜0.05mm単位の細かな造形ができ、表面も滑らかに仕上がります。FDM方式でも大まかな形は作れますが、細部の再現性では光造形のほうが上です。

3Dモデリングの経験がなくてもフィギュアは作れますか?

はい。Thingiverse・MyMiniFactory・Cults3Dなどの共有サイトから無料の3Dデータをダウンロードすれば、モデリングの経験がなくてもすぐにプリントを始められます。慣れてきたら、Blenderでポーズ調整やオリジナル造形に挑戦するのもおすすめです。

フィギュアのサポート跡をきれいに消すコツは?

いちばんのポイントは、二次硬化の「前」にサポートを取ることです。硬化前はレジンが柔らかく、ニッパーで切っても欠けにくくなります。取ったあとは400〜800番のサンドペーパーで段階的に研磨し、サーフェイサーで仕上げると跡が目立たなくなります。

塗装しなくてもフィギュアとして飾れますか?

飾れます。レジンの色をそのまま活かしたり、グレーやホワイトのサーフェイサーだけで仕上げたりする「無塗装フィニッシュ」も一つの表現です。ただ、塗装すれば完成度は大きく上がるので、余裕があれば挑戦してみてください。

好きなキャラクターのフィギュアを作って販売しても問題ないですか?

既存キャラクターのフィギュアを無断で販売すると著作権侵害にあたる可能性が高いため、避けてください。個人利用の範囲で自分用に作って眺めるのは問題ありませんが、販売・頒布・ネット公開には権利者の許諾が必要です。

参考リンク

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