
3Dプリンター用ウォッシュ&キュアマシン比較|Anycubic Wash & Cure 3 vs ELEGOO Mercury XS vs Creality UW-02の選び方
本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。Amazon.co.jp のアソシエイトとして、3DLab は適格販売により収入を得ています。掲載価格・在庫情報は2026年7月時点のものであり、変動する場合があります。
光造形3Dプリンターで出力したモデルには、そのままだと固まっていないレジンがべたべたと残っています。きれいに仕上げるには、造形後の「洗浄(ウォッシュ)」と「二次硬化(キュア)」が欠かせません。
手作業でやると時間がかかり、IPA(イソプロピルアルコール)が飛び散ってしまうこともあります。そこで役に立つのがウォッシュ&キュアマシンです。洗浄と二次硬化を自動でやってくれるので、後処理の手間がぐっと減ります。
この記事では、2026年現在入手しやすいAnycubic Wash & Cure 3、ELEGOO Mercury XS Bundle、ELEGOO Mercury Plus V3.0、Creality UW-02の4機種を実際のスペックで比べ、お使いのプリンターのサイズに合った1台を選べるように解説します。
ウォッシュ&キュアマシンとは?なぜ必要なの?
光造形(SLA / DLP / LCD)方式の3Dプリンターは、紫外線で固まるレジンを使って高精細なモデルを出力します。ただし造形直後のモデルには未硬化のレジンが残っていて、そのまま放置すると表面がべたつく、変色する、強度が出ないといった問題が起きます。
そこで、次の2つの工程が必要になります。
- 洗浄(ウォッシュ)。IPA(イソプロピルアルコール)や、水洗いレジンなら水で、未硬化のレジンを落とす
- 二次硬化(キュア)。UV光を全方向から当て、モデルを完全に硬化させる
ウォッシュ&キュアマシンは、この2つの工程を自動で行う専用の機器です。手作業に比べて仕上がりのムラが減り、作業時間も大幅に短くなります。
選び方のポイント:4つの比較軸
ウォッシュ&キュアマシンを選ぶときに、特に確かめておきたい4つのポイントを紹介します。
1. 洗浄・硬化サイズ(対応プリンターサイズ)
いちばん大事なのは、自分の3Dプリンターの造形サイズに対応できるかどうかです。ビルドプレートごと沈められるサイズがあると作業が楽になります。洗浄サイズと硬化サイズは別々に公表されていることが多いので、両方を確認しましょう。
2. 一体型 vs 分離型
一体型は洗浄と硬化を1台で済ませられるので、場所を取りません。ただし洗浄が終わってから硬化、という順番の作業になります。分離型は2台必要ですが、洗浄と硬化を同時に進められるため、たくさん作る人に向いています。
3. UV波長
多くのUVレジンは、405nmで硬化するように作られていますが、一部の機種は385nmにも対応したデュアルバンド仕様で、より多くの種類のレジンに使えます。
4. 価格帯
1万円台の手頃なモデルから3万円を超える高性能機まで、価格には幅があります。自分のプリンターのサイズと使う頻度に見合った予算で選びましょう。
4機種を個別に紹介
Anycubic Wash & Cure 3 ―― コンパクト一体型の定番
Anycubic Wash & Cure 3は、洗浄と硬化を1台でこなす一体型マシンです。洗浄サイズは165×100×180mmで、Photon Monoシリーズなど7.3インチ以下のLCDプリンターに対応しています。
洗浄バスケットの容量は3L(バケット全体は4L)。二重層のPPバスケットは高さを変えられ、5.9〜7.3インチのビルドプレートを直接セットできます。硬化サイズは∅160×180mm。曲げて向きを変えられるグースネックUVライトが付いていて、モデルの細かいところにも狙ってUVを当てられるのが、この機種ならではの特徴です。
良い点は、コンパクトで場所を取らないこと、グースネックライトで細部まで硬化できること、操作がシンプルなことです。
気をつけたい点として、洗浄サイズがやや小さめで8インチ以上のプリンターには対応しておらず、大きなモデルには向きません。
ELEGOO Mercury XS Bundle ―― 分離型で並行作業OK
ELEGOO Mercury XS Bundleは、洗浄ステーションと硬化ステーションが分かれた分離型のセットです。洗浄と二次硬化を同時に進められるので、複数のモデルを続けて処理する方に向いています。
洗浄サイズはプラットフォーム付きで180×121×153mm、プラットフォームなしで201×124×255mm。硬化サイズは∅200×260mmと広く、Saturn シリーズなど8〜10インチクラスのプリンターにも対応します。7,000mLの大容量の密閉式水タンクを使っていて、ビルドプレートをそのまま洗浄できるのも便利です。
硬化ステーションには、L字型ライトバー2本(各14個のUV LED)と、ターンテーブルの下に4個のUV LEDを搭載しています。ハンディUVランプも付属しており、手が届きにくい箇所も硬化できます。
良い点は、洗浄と硬化を同時に進められて作業がはかどること、大型モデルにも対応すること、ハンディUVランプが付いてくることです。
気をつけたい点として、2台分の設置スペースが必要で、一体型と比べると価格は高めです。
ELEGOO Mercury Plus V3.0 ―― コスパ最強の一体型
ELEGOO Mercury Plus V3.0は一体型ですが、洗浄サイズは230×135×260mm(バスケット洗浄時)と大きめに作られています。7.5Lの大容量バケットは旧モデルV2.0より114%アップしていて、Saturn 4 Ultraクラスのビルドプレートも収まります。
硬化サイズは∅250×290mmで、4機種の中でも最大級です。405nmのダブルロウLED(8+8個)で全方位からUVを当てるので、ムラなく硬化できます。UVカバーは405nmの紫外線を99.99%カットするため、目を守りながら作業できます。
良い点は、¥16,000前後の手頃な価格で容量が大きいことと、バスケットと吊り下げの2つの方式で洗浄できることです。
気をつけたい点として、一体型なので洗浄と硬化は順番に行う必要があり、ドレインスピゴットもありません。
Creality UW-02 ―― デュアルUV波長対応の大容量機
Creality UW-02は、洗浄サイズが240×160×200mmと、4機種の中で最大クラスの洗浄容量を持つ一体型マシンです。メーカーは10.1インチ対応をうたっており、Creality HALOTシリーズやELEGOO Saturnクラスの大型モデルにも対応します。
いちばんの特徴は、385nm+405nmのデュアルバンドUVを搭載していることです。405nm専用のレジンだけでなく385nmのレジンにも対応するため、使えるレジンの選択肢が広がります。硬化サイズは∅200×300mmで、360°回転するミラー反射の回転台を使ってムラなく硬化させる仕組みです。消費電力は60Wで洗浄モーターにも力があり、大きくて重いモデルの洗浄に向いています。
良い点は、デュアルUV波長に対応していること、洗浄サイズが大きいこと、モーターがパワフルなことです。
気をつけたい点として、価格が¥30,000を超えてやや高めです。動作音がやや大きいという報告もあります。
価格・スペック比較表(2026年7月時点)
| 機種 | タイプ | 洗浄サイズ | 硬化サイズ | UV波長 | 参考価格 | こんな人に |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Anycubic Wash & Cure 3 | 一体型 | 165×100×180mm | ∅160×180mm | 405nm | 約¥13,000 | 7インチ以下のプリンターを使う省スペース派 |
| ELEGOO Mercury Plus V3.0 | 一体型 | 230×135×260mm | ∅250×290mm | 405nm | 約¥16,000 | コスパ重視で大容量が欲しい方 |
| ELEGOO Mercury XS Bundle | 分離型 | 180×121×153mm (PF無: 201×124×255mm) |
∅200×260mm | 405nm | 約¥22,000 | 量産・並行作業したい中〜上級者 |
| Creality UW-02 | 一体型 | 240×160×200mm | ∅200×300mm | 385nm+405nm | 約¥32,000 | 大型プリンター使用・デュアルUV対応が欲しい方 |
※ 価格は2026年7月時点のAmazon.co.jp参考価格です。セール等で変動します。
対応プリンターサイズ早見表
「自分のプリンターにはどの機種が合うの?」と迷ったら、次の早見表を見てください。
| プリンターサイズ | 代表機種 | 対応するウォッシュ&キュア |
|---|---|---|
| 〜6インチ | Photon Mono 4, Mars 4, HALOT-MAGE S | 全4機種OK |
| 7〜8インチ | Photon Mono M7, Mars 4 Ultra | Mercury Plus V3.0 / Mercury XS / UW-02 |
| 9〜10インチ | Saturn 4 Ultra, Photon Mono M7 Pro | Mercury Plus V3.0 / Mercury XS / UW-02 |
| 10インチ超 | Saturn 4 16K, HALOT-RAY | UW-02(またはWash & Cure Maxクラス推奨) |
Anycubic Wash & Cure 3は7.3インチ以下向けの設計なので、8インチ以上のプリンターには容量が足りません。8インチ以上のプリンターをお使いなら、Mercury Plus V3.0以上をおすすめします。
結局どれを選ぶ?用途別おすすめ
- 初めての光造形で小型プリンターを使う方には、Anycubic Wash & Cure 3。コンパクトで操作もシンプル、価格も手頃です。
- コスパ重視で幅広いプリンターに対応させたい方には、ELEGOO Mercury Plus V3.0。¥16,000前後で大容量と大きな硬化サイズを備えていて、迷ったらこれがおすすめです。
- 複数のモデルを量産する中〜上級者には、ELEGOO Mercury XS Bundle。分離型で洗浄と硬化を同時に進められ、作業効率は段違いです。
- 大型プリンターを使う方やレジンの種類にこだわる方には、Creality UW-02。デュアルUV波長と大容量で、どんなレジンにもどんなサイズにも対応します。
よくある質問
ウォッシュ&キュアマシンは光造形3Dプリンターに必須ですか?
必須ではありませんが、手作業と比べて仕上がりがそろいやすく、作業もずっと早く進みます。レジンの後処理は安全面でも注意が必要なので、専用機を使うのがおすすめです。
一体型と分離型、どちらがおすすめですか?
出力が週に数個程度なら一体型で十分です。毎日のように複数のモデルを並行して処理したい場合は、洗浄と硬化を同時にできる分離型のほうが効率的です。設置スペースも考えて選びましょう。
洗浄液はIPA(イソプロピルアルコール)以外でも使えますか?
水洗いレジンを使っているなら、水道水で洗浄できます。通常のレジンではIPAが一般的ですが、エタノールや専用の洗浄液を使える機種もあります。使うレジンのメーカーが推奨する洗浄液を確認してください。
UV波長は405nmだけで大丈夫ですか?
現在市販されている光造形用レジンの大半は405nm対応です。385nm専用のレジンを使う予定がなければ、405nm単波長の機種で問題ありません。将来いろいろなレジンを試したい方には、デュアル波長対応のCreality UW-02が安心です。
FDM(熱溶解積層)方式のプリンターにも使えますか?
ウォッシュ&キュアマシンはUVレジンの後処理専用で、FDM方式で使うPLAやABSフィラメントには要りません。FDMプリンターをお使いなら、購入する必要はありません。
参考リンク
- Anycubic Wash & Cure 3 公式ページ — Anycubic
- ELEGOO Mercury XS Bundle 公式ページ — ELEGOO
- Creality UW-02 公式ページ — Creality
- Best Resin Wash And Cure Stations In 2026 — 3D Tech Valley
- Elegoo Mercury Plus V3.0の使い方と旧バージョンとの違い — SK本舗



