
3Dプリンター用ウォッシュ&キュアマシン比較|Anycubic Wash & Cure 3 vs ELEGOO Mercury XS vs Creality UW-02の選び方
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光造形3Dプリンターで出力したモデルは、そのままでは未硬化レジンがべたべたと残っています。造形後の「洗浄(ウォッシュ)」と「二次硬化(キュア)」は、きれいな仕上がりを得るための必須工程です。
手作業でやると時間もかかり、IPA(イソプロピルアルコール)が飛び散ってしまうことも。そこで活躍するのがウォッシュ&キュアマシンです。洗浄と二次硬化を自動化してくれるので、後処理の手間が激減します。
本記事では、2026年現在入手しやすい4機種――Anycubic Wash & Cure 3、ELEGOO Mercury XS Bundle、ELEGOO Mercury Plus V3.0、Creality UW-02――を実スペックで比較し、あなたのプリンターサイズに合った1台を選ぶお手伝いをします。
ウォッシュ&キュアマシンとは?なぜ必要なの?
光造形(SLA / DLP / LCD)方式の3Dプリンターは、紫外線硬化レジンを使って高精細なモデルを出力します。ただし造形直後のモデルには未硬化レジンが残っており、そのまま放置すると表面がべたつく・変色する・強度が出ないといった問題が起きます。
そこで必要になるのが次の2ステップです。
- 洗浄(ウォッシュ):IPA(イソプロピルアルコール)や水洗いレジン用の水で未硬化レジンを除去
- 二次硬化(キュア):UV光を全方向から照射し、モデルを完全硬化させる
ウォッシュ&キュアマシンはこの2つの工程を自動で行う専用機器です。手動と比較して仕上がりのムラが減り、作業時間も大幅に短縮できます。
選び方のポイント:4つの比較軸
ウォッシュ&キュアマシンを選ぶときに、特にチェックしたい4つのポイントを紹介します。
1. 洗浄・硬化サイズ(対応プリンターサイズ)
自分の3Dプリンターの造形サイズをカバーできるかどうかが最優先です。ビルドプレートごと沈められるサイズがあると作業が楽になります。洗浄サイズと硬化サイズは別々に公表されていることが多いので、両方を確認しましょう。
2. 一体型 vs 分離型
一体型は洗浄と硬化を1台で完結できるため省スペース。ただし洗浄→硬化の作業が直列になります。分離型は2台必要ですが、洗浄と硬化を同時並行できるため量産向きです。
3. UV波長
多くのUVレジンは405nmで硬化するように設計されています。一部の機種は385nmにも対応するデュアルバンド仕様で、より広範囲のレジンに対応可能です。
4. 価格帯
1万円台の手頃なモデルから3万円超のハイスペック機まで幅があります。自分のプリンターサイズと使用頻度に見合った予算で選びましょう。
4機種を個別に紹介
Anycubic Wash & Cure 3 ―― コンパクト一体型の定番
Anycubic Wash & Cure 3は、洗浄と硬化を1台でこなす一体型マシンです。洗浄サイズは165×100×180mmで、Photon Monoシリーズなど7.3インチ以下のLCDプリンターに対応します。
洗浄バスケットは容量3L(バケット全体は4L)。二重層PPバスケットの高さ調整が可能で、5.9〜7.3インチのビルドプレートを直接セットできます。硬化サイズは∅160×180mm。フレキシブルグースネックUVライト付きで、モデルの細部にもピンポイントでUVを当てられるのがユニークな特徴です。
良い点:コンパクトで場所を取らない、グースネックライトで細部硬化が可能、操作がシンプル
気をつけたい点:洗浄サイズがやや小さめ(8インチ以上のプリンターには非対応)、大型モデルには向かない
ELEGOO Mercury XS Bundle ―― 分離型で並行作業OK
ELEGOO Mercury XS Bundleは、洗浄ステーションと硬化ステーションが分かれた分離型セットです。洗浄と二次硬化を同時進行できるため、複数モデルを連続で処理する方に向いています。
洗浄サイズはプラットフォーム付きで180×121×153mm、プラットフォームなしで201×124×255mm。硬化サイズは∅200×260mmと広く、Saturn シリーズなど8〜10インチクラスのプリンターにも対応します。7,000mL大容量密閉式水タンクを採用し、ビルドプレートをそのまま洗浄できるのも便利です。
硬化ステーションにはL字型ライトバー2本(各14個のUV LED)+ターンテーブル下に4個のUV LEDを搭載。ハンディUVランプも付属しており、手が届きにくい箇所の硬化も可能です。
良い点:洗浄・硬化同時並行で作業効率が高い、大型モデルにも対応、ハンディUVランプ付属
気をつけたい点:2台分の設置スペースが必要、一体型と比べると価格が高め
ELEGOO Mercury Plus V3.0 ―― コスパ最強の一体型
ELEGOO Mercury Plus V3.0は、一体型ながら洗浄サイズ230×135×260mm(バスケット洗浄時)と大きめの容量を持つモデルです。7.5Lの大容量バケットは旧モデルV2.0より114%アップしており、Saturn 4 Ultraクラスのビルドプレートも収まります。
硬化サイズは∅250×290mmと4機種中最大級。405nmダブルロウLED(8+8個)で全方位からUVを照射し、均一な硬化が可能です。UVカバーは405nm紫外線を99.99%カットするため、目を保護しながら作業できます。
良い点:¥16,000前後と手頃な価格で大容量、バスケット・吊り下げの2方式洗浄に対応
気をつけたい点:一体型なので洗浄・硬化は順番に行う必要あり、ドレインスピゴットなし
Creality UW-02 ―― デュアルUV波長対応の大容量機
Creality UW-02は、洗浄サイズ240×160×200mmと4機種中で最大クラスの洗浄容量を誇る一体型マシンです。10.1インチ対応を公称しており、Creality HALOTシリーズやELEGOO Saturnクラスの大型モデルにも対応します。
最大の特徴は385nm+405nmのデュアルバンドUVを搭載していること。405nm専用レジンだけでなく、385nmレジンにも対応するため、レジンの選択肢が広がります。硬化サイズは∅200×300mm。360°ミラー反射回転台で均一な硬化を実現します。消費電力60Wで洗浄モーターのパワーもあり、大型・重量のあるモデルの洗浄に適しています。
良い点:デュアルUV波長対応、洗浄サイズが大きい、パワフルなモーター
気をつけたい点:価格が¥30,000超とやや高め、動作音がやや大きいとの報告あり
価格・スペック比較表(2026年7月時点)
| 機種 | タイプ | 洗浄サイズ | 硬化サイズ | UV波長 | 参考価格 | こんな人に |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Anycubic Wash & Cure 3 | 一体型 | 165×100×180mm | ∅160×180mm | 405nm | 約¥13,000 | 7インチ以下のプリンターを使う省スペース派 |
| ELEGOO Mercury Plus V3.0 | 一体型 | 230×135×260mm | ∅250×290mm | 405nm | 約¥16,000 | コスパ重視で大容量が欲しい方 |
| ELEGOO Mercury XS Bundle | 分離型 | 180×121×153mm (PF無: 201×124×255mm) |
∅200×260mm | 405nm | 約¥22,000 | 量産・並行作業したい中〜上級者 |
| Creality UW-02 | 一体型 | 240×160×200mm | ∅200×300mm | 385nm+405nm | 約¥32,000 | 大型プリンター使用・デュアルUV対応が欲しい方 |
※ 価格は2026年7月時点のAmazon.co.jp参考価格です。セール等で変動します。
対応プリンターサイズ早見表
「自分のプリンターにはどの機種が合うの?」と迷ったら、以下の早見表を参考にしてください。
| プリンターサイズ | 代表機種 | 対応するウォッシュ&キュア |
|---|---|---|
| 〜6インチ | Photon Mono 4, Mars 4, HALOT-MAGE S | 全4機種OK |
| 7〜8インチ | Photon Mono M7, Mars 4 Ultra | Mercury Plus V3.0 / Mercury XS / UW-02 |
| 9〜10インチ | Saturn 4 Ultra, Photon Mono M7 Pro | Mercury Plus V3.0 / Mercury XS / UW-02 |
| 10インチ超 | Saturn 4 16K, HALOT-RAY | UW-02(またはWash & Cure Maxクラス推奨) |
Anycubic Wash & Cure 3は7.3インチ以下に特化した設計のため、8インチ以上のプリンターには容量不足です。8インチ以上のプリンターをお使いの場合は、Mercury Plus V3.0以上をおすすめします。
結局どれを選ぶ?用途別おすすめ
- 初めての光造形で小型プリンターを使う方 → Anycubic Wash & Cure 3。コンパクトで操作もシンプル、価格も手頃です。
- コスパ重視で幅広いプリンターに対応したい方 → ELEGOO Mercury Plus V3.0。¥16,000前後で大容量・大硬化サイズを実現しており、迷ったらこれがおすすめです。
- 複数モデルを量産する中〜上級者 → ELEGOO Mercury XS Bundle。分離型で洗浄・硬化を同時並行でき、作業効率が段違いです。
- 大型プリンターを使う・レジンの種類にこだわる方 → Creality UW-02。デュアルUV波長と大容量でどんなレジン・どんなサイズにも対応します。
よくある質問
ウォッシュ&キュアマシンは光造形3Dプリンターに必須ですか?
必須ではありませんが、手作業と比べて仕上がりの均一性と作業効率が大幅に向上します。レジンの後処理は安全面でも注意が必要なため、専用機の使用をおすすめします。
一体型と分離型、どちらがおすすめですか?
週に数個程度の出力なら一体型で十分です。日常的に複数モデルを並行して処理したい場合は、分離型の方が洗浄と硬化を同時にできるため効率的です。設置スペースも考慮して選びましょう。
洗浄液はIPA(イソプロピルアルコール)以外でも使えますか?
水洗いレジンを使っている場合は水道水で洗浄できます。通常レジンの場合はIPAが一般的ですが、エタノールや専用洗浄液を使える機種もあります。使用するレジンのメーカー推奨を確認してください。
UV波長は405nmだけで大丈夫ですか?
現在市販されている光造形用レジンの大半は405nm対応です。385nm専用レジンを使う予定がなければ、405nm単波長の機種で問題ありません。将来的に多様なレジンを試したい方はデュアル波長対応のCreality UW-02が安心です。
FDM(熱溶解積層)方式のプリンターにも使えますか?
ウォッシュ&キュアマシンはUVレジンの後処理専用です。FDM方式で使うPLAやABSフィラメントには不要です。FDMプリンターをお使いの場合は購入の必要はありません。
参考リンク
- Anycubic Wash & Cure 3 公式ページ — Anycubic
- ELEGOO Mercury XS Bundle 公式ページ — ELEGOO
- Creality UW-02 公式ページ — Creality
- Best Resin Wash And Cure Stations In 2026 — 3D Tech Valley
- Elegoo Mercury Plus V3.0の使い方と旧バージョンとの違い — SK本舗



