
3Dプリンター用フィラメントドライヤーおすすめ比較|加熱乾燥型vs密閉保管型の選び方ガイド
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3Dプリンターのフィラメントは空気中の水分を吸います。吸湿したフィラメントで印刷すると、ノズルから蒸気が出て表面がザラつき、糸引きやポッピング音が起こります。ナイロンやTPUは数日で吸湿が進むため、乾燥の対策をしないと印刷品質が目に見えて落ちていきます。
対策は大きく2種類です。PTCヒーターで庫内を加温して水分を飛ばす「加熱乾燥型」と、乾燥剤と密閉容器で湿度を低く保つ「密閉保管型」があります。この記事では両タイプからおすすめ製品を取り上げ、素材ごとにどちらが必要かを整理しました。
加熱乾燥型と密閉保管型の違い
加熱乾燥型はPTCヒーターと循環ファンで庫内温度を40〜70℃に上げ、フィラメントが吸った水分を蒸発させる仕組みです。すでに吸湿が進んだフィラメントを乾かし直せるのが強みで、ナイロンやPCなどの高温素材にも対応できる機種があります。一方、電力を消費するため常時稼働には電気代がかかり、ファンの動作音も出ます。
密閉保管型はシリカゲルなどの乾燥剤を入れた密閉容器で、庫内の湿度を15〜20%RH程度に保つ仕組みです。電源が不要でランニングコストはほぼゼロ。ただし、すでに吸湿したフィラメントの水分を短時間で抜くことはできず、あくまで「これ以上吸湿させない」ための道具です。PLAやPETGなど吸湿の遅い素材を開封直後から保管する用途に向いています。
素材別に見る乾燥の必要性
PLAは吸湿の速度が遅く、開封後1〜2週間は目立った影響が出にくい素材です。密閉保管型のドライボックスに乾燥剤を入れておけば、多くの場合それだけで足ります。ただし梅雨や夏場に数週間放置すると加熱乾燥が必要になることもあります。
PETGはPLAより吸湿しやすく、開封後数日で糸引きが増えることも。印刷頻度が高ければ加熱乾燥型で定期的に乾かすのがおすすめです。ABSも同程度の注意が要ります。
ナイロン(PA)とTPUは吸湿性がとくに高く、開封後24時間で印刷品質に影響が出ることもあります。これらの素材を常用するなら加熱乾燥型は欠かせません。フィラメント出口のある機種を選べば、乾燥しながら印刷でき、印刷中も低湿度を保てます。
おすすめ製品の紹介
SUNLU FilaDryer S4(加熱乾燥型)
SUNLU FilaDryer S4は、1kgスプールを最大4本同時に乾燥できる大容量モデルです。350WのPTCヒーターと3基の循環ファンで庫内を最高70℃まで加温でき、PLA・PETG・ABS・TPU・ナイロンに使えます。湿度センサーによる自動制御とタイマー(0〜99時間)がついているので、セットしたらあとは待つだけで乾燥が終わります。複数台の3Dプリンターを使っている方や、色違いフィラメントをまとめて管理したい方に向いた製品です。ファンの動作音がやや大きいことと、電源を切ると密閉性が下がることには注意してください。
eSUN eBOX Lite(加熱乾燥型)
eSUN eBOX Liteは、1本用のコンパクトな加熱乾燥ボックスです。温度は40℃・50℃・55℃の3段階に切り替えられ、PLAやPETGの乾燥には十分な性能があります。フィラメント出口がついているので、乾燥しながら印刷できるのも便利な点です。価格が手頃なため、まず1台試してみたい方の入門機に向いています。ただし最高温度が55℃なので、ナイロンなど高温での乾燥が必要な素材には温度が足りません。
EIBOS Cyclops(加熱乾燥型)
EIBOS Cyclopsは、2本のスプールを同時に乾燥できる中型モデルです。最高70℃のPTCヒーターとファンで庫内を加温し、湿度センサーとタイマーが自動で管理してくれます。1.75mm・2.85mm・3.00mmの各径に対応し、フィラメント出口も2つあるため、2台のプリンターで同時に乾燥印刷が可能です。庫内がやや狭いので、大径スプールを入れるときはサイズを事前に確かめてください。
Polymaker PolyBox(密閉保管型)
Polymaker PolyBoxは、乾燥剤と密閉構造でフィラメントを保管するボックスです。電源は不要で、シリカゲルを入れて蓋を閉じるだけで庫内の湿度を低く保てます。フィラメント出口もあるので、保管しながらそのまま印刷できます。加熱機能がないため吸湿したフィラメントを乾かし直すことはできませんが、開封直後のフィラメントを低湿度で保つ用途なら十分です。ランニングコストをかけたくない方や、PLAが中心の方に向いています。
価格・スペック比較表(2026年10月時点)
| 商品名 | タイプ | スプール数 | 最高温度 | こんな人に |
|---|---|---|---|---|
| SUNLU FilaDryer S4 | 加熱乾燥 | 4本 | 70℃ | 複数フィラメントをまとめて乾燥したい方 |
| eSUN eBOX Lite | 加熱乾燥 | 1本 | 55℃ | 手頃な価格で加熱乾燥を試したい方 |
| EIBOS Cyclops | 加熱乾燥 | 2本 | 70℃ | 2台同時に乾燥印刷したい方 |
| Polymaker PolyBox | 密閉保管 | 1本 | なし | 電源不要でPLAを保管したい方 |
選び方のポイント
まず使う素材から考えてみてください。PLAだけならPolyBoxのような密閉保管型で足りるケースが多く、電気代もかかりません。PETGやABSも扱うなら、eSUN eBOX Liteのような1本用の加熱乾燥型が手頃です。ナイロンやTPUを常用する場合は、70℃以上に対応した加熱乾燥型を選んでください。
次に、同時に管理するスプールの本数です。1〜2本ならコンパクトな機種で足りますが、複数色を日常的に切り替える方にはSUNLU S4のような4本対応モデルのほうが手間が減ります。乾燥しながら印刷したいなら、フィラメント出口のある機種を選ぶと印刷中も低湿度を保てます。
よくある質問
フィラメントドライヤーがなくても3Dプリントはできますか?
PLAなど吸湿の遅い素材なら、開封後しばらくはドライヤーなしでも印刷に支障はありません。ただし梅雨時期や長期保管後は品質が落ちやすいので、ドライボックスでの保管をおすすめします。
加熱乾燥型と密閉保管型、どちらを先に買うべきですか?
PLAが中心なら密閉保管型を先に用意し、糸引きなどの不具合が出たら加熱乾燥型を追加する順番が経済的です。ナイロンやTPUを使う予定があるなら、最初から加熱乾燥型を選ぶほうが無駄になりません。
フィラメントの乾燥時間はどのくらいですか?
素材と吸湿の程度によります。PLAなら50℃で4〜6時間、ナイロンなら70℃で8〜12時間が目安です。湿度センサーつきの機種を使うと、庫内湿度の数値で乾燥の完了を判断できます。
食品用の乾燥剤でも代用できますか?
シリカゲル(B型)であれば密閉容器に入れて使えます。ただし吸湿量に限りがあるため、定期的な交換や再生(電子レンジやオーブンで加熱)が必要です。加熱乾燥型のようにフィラメント内部の水分を短時間で飛ばす効果はありません。
参考リンク
- SUNLU FilaDryer S4 公式ページ(SUNLU)
- eSUN eBOX Lite 製品情報(eSUN)
- Polymaker 公式サイト(Polymaker)
- フィラメントドライボックスおすすめ5選(3DLab)(3DLab)



