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デスクトップCNCとレーザーカッター付き3Dプリンター — 1台で3役こなすマルチファブ機の選び方 - 3Dプリンタブログ | 3DLab
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デスクトップCNCとレーザーカッター付き3Dプリンター — 1台で3役こなすマルチファブ機の選び方

3DLab
2026年10月30日
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3Dプリンターに興味があるけれど、CNC切削やレーザー加工もやってみたい。でも3台も置く場所がない。そんな悩みに応えるのが、1台で3Dプリント・CNC切削・レーザー加工をこなす「マルチファブ機」です。この記事では代表的な3-in-1マシンのスペックと使い勝手を比較し、省スペースでものづくりを始めたい方への選び方を整理します。

マルチファブ機とは何か

マルチファブ機は、ツールヘッドを交換することで3Dプリント・CNC切削・レーザー加工の3つの加工方式を1台でこなせるマシンです。Snapmakerが2017年にKickstarterで最初のモデルを発表して以降、ZMorphなど複数のメーカーが参入し、ジャンルとして定着しました。

3つの加工方式にはそれぞれ得意分野があります。3Dプリントは樹脂を積層して立体物を造形する方式で、試作品や治具の製作に向いています。CNC切削はエンドミルで木材やアルミを削り出す方式で、高い寸法精度と滑らかな表面仕上げが強み。レーザー加工はレーザー光で素材を焼き切る・彫る方式で、木材やアクリルへの彫刻や薄板の切断に使うものです。

マルチファブ機の利点は、3台分の作業を1台の設置面積でまかなえることと、1つのソフトウェアで3方式を扱える学習コストの低さにあります。一方で、どの加工方式も専用機には及ばないというトレードオフは避けられません。

代表的な3-in-1マシンの比較

2026年10月時点で入手しやすいマルチファブ機を3機種取り上げます。

Snapmaker Artisanは、Snapmaker社の現行フラグシップモデルです。3Dプリントの造形サイズは400×400×400mm(右ノズル使用時)と大型で、デュアルエクストルーダーによる2色・2素材プリントにも対応しています。CNCモジュールは200Wスピンドル(最大18,000rpm)を搭載し、木材や樹脂の切削に使えます。レーザーは標準10Wモジュールのほか、Premium版では40Wモジュールが付属し、15mm厚のバスウッド合板も切断可能です。価格は標準モデルで約2,299ドルから。

Snapmaker 2.0 A350Tは、Artisanの前世代にあたるモデルです。造形サイズは320×350×330mmで、CNC・レーザー機能も備えています。レーザーは1.6Wと出力が低く、彫刻が中心の用途になるでしょう。価格は約1,399ドルで、マルチファブ機の入門機という位置づけです。3Dプリントの最高速度は公称100mm/sで、2026年の水準では遅め。

ZMorph Fabは、ポーランドのZMorph社が開発したプロ向けモデルです。造形サイズは235×250×165mmとコンパクトながら、フルエンクロージャーで安定した造形環境を確保しています。CNCスピンドルは300Wで、Artisanの200Wを上回る出力です。レーザーは2.8Wで彫刻向け。All-in-Oneセットの価格は約3,999ドルと高価ですが、産業用途を見据えた剛性の高いフレームが特徴です。

専用機との違い

マルチファブ機を検討するとき、最も気になるのは「専用機と比べてどこが劣るか」でしょう。

3Dプリント性能について。2026年の専用FDMプリンターは500mm/s以上の高速造形が標準になりつつあります。たとえばSnapmaker U1(専用3Dプリンター、899ドル)は最大500mm/s・加速度20,000mm/s²に対応していますが、同社のArtisanは最大180mm/sにとどまります。造形品質に問題はなくても、印刷にかかる時間は2〜3倍に膨らむことも。

CNC性能について。専用のデスクトップCNCは500W〜1,500Wクラスのスピンドルを搭載するモデルが多く、アルミの本格的な切削も可能です。マルチファブ機のCNCモジュールは200〜300Wが上限で、木材・樹脂・ワックスが主な加工対象になります。フレーム剛性もCNC専用機のほうが高く、切削時の振動や仕上がりに差が出やすい点は覚えておいてください。

レーザー性能について。専用のレーザー加工機は40〜80Wの半導体レーザーやCO2レーザーを搭載し、厚い素材の切断や金属への刻印にも対応します。マルチファブ機の標準レーザーモジュールは2〜10Wが多く、彫刻や薄い合板の切断が主な用途です。Artisan Premium版の40Wモジュールは専用機に近い出力ですが、本体価格も上がります。

選び方のポイント

マルチファブ機が合う人と、専用機を組み合わせたほうがよい人は、用途と優先順位で分かれます。

マルチファブ機が向いているのは、3つの加工方式を「まず試してみたい」段階の方です。自分のものづくりにCNC切削やレーザーが必要かどうか、実際に手を動かしてから判断できます。設置面積が限られるワンルームや書斎で使う場合も、1台に集約できる利点は大きいでしょう。教育現場やFabLabのように複数の加工方式を1台で体験させたい用途にも適しています。

一方、すでに3Dプリントが主な用途と決まっているなら、高速な専用機とエントリークラスのレーザー加工機を別々にそろえるほうが満足度は高くなります。CNC切削で金属を削りたい場合も、マルチファブ機のスピンドル出力では力不足です。

購入前に確認しておきたい項目をいくつか挙げます。まず造形サイズが作りたいもののサイズに合っているか。次にヘッドの交換時間で、頻繁に切り替えるなら手間に直結します。Snapmaker Artisanはクイックリリース式で数分で交換できますが、機種によってはネジ止めで10分以上かかるものもあります。ソフトウェアも確認してください。Snapmakerは自社開発のLubanで3方式を1つのアプリから操作でき、ZMorphはVoxelizer2を使います。どちらも日本語対応は限定的なので、英語のインターフェースに抵抗がないかも判断材料になるでしょう。

よくある質問

マルチファブ機で金属の切削はできますか?

CNCモジュールは200〜300Wが一般的で、アルミの軽い面取り程度なら可能ですが、本格的な金属切削には向きません。金属加工が主目的なら、500W以上のスピンドルを持つ専用CNCを検討してください。

ヘッド交換のたびにキャリブレーションは必要ですか?

機種によります。Snapmaker Artisanはクイックリリース方式で、交換後に自動キャリブレーションが走る仕組みです。ただし、CNCでワーク原点を設定し直す手間はどの機種でも発生します。

マンションの一室で使えますか?

3DプリントとレーザーはSnapmaker Artisanのようなエンクロージャー付きモデルなら騒音・臭気をある程度抑えられます。ただしCNC切削は振動と切削音が大きく、夜間の使用や集合住宅では隣室への配慮が必要です。

3-in-1マシンの寿命はどのくらいですか?

機械部分は適切なメンテナンスで3〜5年以上使えます。ノズル、エンドミル、レーザーモジュールなどの消耗品は、使用頻度に応じた交換が必要です。

参考リンク

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