
3Dプリンター用防音ボックス・防音マットおすすめ比較|夜間印刷の騒音対策グッズの選び方
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「3Dプリンターの動作音がうるさくて、夜に印刷できない……」。マンションや集合住宅にお住まいの方なら、一度は感じたことがあるのではないでしょうか。FDM方式の3Dプリンターは、ステッピングモーターやファンの動作音で45〜65dB程度の騒音が発生します。これは静かなオフィス〜普通の会話レベルに相当し、深夜帯には気になる大きさです。
この記事では、3Dプリンターの騒音を手軽に軽減できる防音ボックス(エンクロージャー)・防振マット・制振パッドの3カテゴリからおすすめ商品を厳選し、選び方のポイントとあわせて比較します。自作防音ボックスとの費用比較も含めて解説しますので、ご自身の環境に合った防音対策を見つけてください。
3Dプリンターの騒音はなぜ起きる?原因を知って正しく対策
3Dプリンターの騒音には、大きく分けて3つの発生源があります。それぞれに有効な対策が異なるため、まず原因を把握しましょう。
1. モーター駆動音(空気伝播音)
X・Y・Z軸を動かすステッピングモーターが発する「キーン」「ジー」という高周波音です。近年のTMC2209などのサイレントドライバ搭載機では大幅に改善されていますが、旧型機や高速印刷時にはまだ気になるレベルです。エンクロージャーで囲うと空気伝播音を5〜10dB程度カットできるとされています。
2. 振動音(固体伝播音)
プリントヘッドの急加速・減速による振動が机を通じて床や壁に伝わる「ブーン」「ゴトゴト」という低周波音です。特にBambu LabやCrealityの高速機で顕著になります。防振マットや制振パッドを機体の下に敷くことで、この固体伝播音を効果的に抑えられます。
3. ファン騒音
ホットエンドの冷却ファンやパーツ冷却ファンが発する「フォー」という送風音です。ファン自体を静音モデルに交換するのが根本対策ですが、エンクロージャーで囲うだけでもある程度の遮音効果があります。
防音グッズの選び方|3つのカテゴリと選定基準
3Dプリンターの防音グッズは、大きくエンクロージャー(防音ボックス)・防振マット・制振フット(パッド)の3カテゴリに分かれます。それぞれの特徴と選び方を解説します。
エンクロージャー(防音ボックス)
3Dプリンター全体を覆うテント型・ボックス型のカバーです。空気伝播音の遮断に加え、保温効果(ABSやASAの反り防止)、防塵効果も得られるのが大きなメリットです。選ぶときは以下のポイントを確認しましょう。
- 内寸:お使いのプリンターが余裕をもって収まるか
- 難燃性素材:万が一の発火に備え、難燃性の素材を使っているか
- 観察窓:印刷中の状態を外から確認できるか
- 通気口:PLAなど高温を嫌う素材の場合、内部が高温になりすぎない構造か
防振マット
プリンターの下に敷いて振動を吸収するマットです。洗濯機用の防振ゴムを流用するケースも多く、コストパフォーマンスに優れるのが特徴です。選定のポイントは以下のとおりです。
- 耐荷重:プリンターの重量に対して十分な支持力があるか
- 厚み:厚いほど防振効果が高いが、プリンターの安定性とのバランスも考慮
- 素材:天然ゴム、シリコン、ウレタンなど。非反発ゴム(ハネナイトなど)は特に制振性能が高い
制振フット(パッド)
プリンター本体の脚に取り付ける小型のシリコンパッドです。手軽さとコストの安さが魅力で、エンクロージャーとの併用も容易です。Bambu LabやCrealityなど特定機種専用設計のものと、汎用タイプがあります。
おすすめ防音グッズ5選|商品別レビュー
1. Creality 3Dプリンター エンクロージャー(大型 750×700×900mm)
Crealityが公式に販売する大型エンクロージャーです。Ender 5シリーズやCR-10シリーズなどの大型機にも対応する750×700×900mmの広い内寸が特徴で、ほとんどのFDM 3Dプリンターを収納可能です。
良い点:難燃性素材を使用しており安全性が高い。内面にアルミフィルム加工が施され保温性に優れる。透明窓から印刷状態を確認できる。組み立ては10分程度で完了。
気をつけたい点:サイズが大きいため設置スペースの確保が必要。防音「専用」設計ではないため、遮音性能には限界がある。
2. Creality 3Dプリンター エンクロージャー(小型 Ender 3用)
Ender 3 / Ender 3 Pro / Ender 3 V2 / Ender 5といったコンパクトな機種向けの小型エンクロージャーです。大型モデルほど場所を取らず、初めてのエンクロージャー導入に向いています。
良い点:コンパクトで設置しやすい。難燃性素材で安心。折りたたんで収納可能。
気をつけたい点:対応機種が限定される。内部スペースに余裕が少ないため、大型のスプールホルダーを外付けにする必要がある場合も。
3. 東京防音 TW-660 ニューしずか 防振ゴム(4枚入り・日本製)
洗濯機用として定番の防振ゴムですが、3Dプリンターの防振にも多くのユーザーが活用しています。素材には東京防音独自の非反発ゴム「ハネナイト」を採用。振動エネルギーを熱に変換して吸収する仕組みで、一般的なゴムパッドより高い制振性能を発揮します。
良い点:日本製で品質が安定。ヨドバシなどでレビュー180件以上、高評価の実績あり。1,000円前後と手頃な価格。
気をつけたい点:サイズが60×60mmと小さいため、プリンターの脚の位置に合わせて配置する必要がある。空気伝播音には効果なし。
4. ルナリ 防振ゴム 4個セット(76×76×23mm)
3Dプリンター対応を明記した防振マットです。76×76×23mmと東京防音より一回り大きく厚みもあるため、安定性と防振性能のバランスに優れています。洗濯機・室外機にも兼用可能です。
良い点:厚さ23mmでしっかり振動を吸収。4個セットで3Dプリンターの四隅に配置しやすい。
気をつけたい点:厚みがあるぶんプリンターの重心が高くなるため、高速印刷時は安定性を確認したい。
5. winova 3Dプリンター用 防振フット(Bambu Lab X1/P1シリーズ対応)
Bambu Lab X1 / P1P / P1S シリーズに対応した専用設計の防振シリコンフットです。純正の脚と交換して取り付けるタイプで、振動エネルギーを吸収して動作音を低減します。
良い点:専用設計のためフィット感が良い。取り付けが簡単。シリコン素材で滑り止め効果も。
気をつけたい点:Bambu Lab特定シリーズ専用のため、他メーカーのプリンターには使えない。
価格・スペック比較表(2026年8月時点)
| 商品名 | カテゴリ | 参考価格 | サイズ | こんな人に |
|---|---|---|---|---|
| Creality エンクロージャー 大型 | エンクロージャー | ¥8,000〜12,000 | 750×700×900mm | 大型機ユーザー・ABS印刷にも |
| Creality エンクロージャー 小型 | エンクロージャー | ¥5,000〜8,000 | Ender 3対応サイズ | 初めてのエンクロージャー導入に |
| 東京防音 TW-660 ニューしずか | 防振マット | 約¥1,000 | 60×60×9mm(4枚入) | コスパ重視・まず試したい方 |
| ルナリ 防振ゴム 4個セット | 防振マット | 約¥1,500〜2,000 | 76×76×23mm(4個入) | しっかり振動を抑えたい方 |
| winova 防振フット(Bambu Lab用) | 制振フット | 約¥1,500〜2,500 | Bambu Lab X1/P1専用 | Bambu Labユーザー |
※ 価格はAmazon.co.jpでの参考価格であり、時期やセールにより変動します。最新価格は各リンク先でご確認ください。
自作防音ボックス vs 既製品エンクロージャー|コスト比較
「既製品ではなく自作したほうが安いのでは?」と考える方も多いでしょう。ここでは費用と手間の観点から比較します。
自作防音ボックスの費用目安(一般的な構成)
- MDFボード / プラダン:1,000〜3,000円
- 遮音シート(サンダム等):2,000〜4,000円
- 吸音材(ウレタンフォーム):1,000〜2,000円
- 蝶番・取手・覗き窓用アクリル板など:1,000〜2,000円
- 合計:5,000〜11,000円程度+工作時間
一方、既製品のエンクロージャーは5,000〜12,000円程度で購入でき、組み立ても10分前後で完了します。自作のほうが遮音性能を高く設計できる可能性はありますが、難燃性の担保や完成度を考えると、まずは既製品のエンクロージャー+防振マットの組み合わせから始めるのがおすすめです。
自作に挑戦したい方は、内壁に遮音シートと吸音材を貼り、排熱用の換気口を設けることで本格的な防音ボックスを構築できます。
組み合わせが効果的|おすすめの防音対策セットアップ
防音効果を高めるには、単一の対策よりも複数の組み合わせが効果的です。目的別のおすすめセットアップをご紹介します。
コスパ重視プラン(予算:約1,000〜2,000円)
- 東京防音 TW-660 またはルナリ防振ゴムを4個敷く
- 印刷速度を10〜20%下げて運用
- これだけで振動音はかなり軽減できます
バランスプラン(予算:約6,000〜10,000円)
- Crealityエンクロージャー + 防振マット4個
- 空気伝播音と振動音の両方をカバーする王道の組み合わせ
徹底対策プラン(予算:約10,000〜15,000円)
- エンクロージャー + 防振マット + 制振フット
- エンクロージャー内壁に追加の吸音材を貼ると、さらに効果アップ
よくある質問
エンクロージャーを使うとPLAの印刷に影響はありますか?
PLAは高温環境で軟化しやすいため、密閉度の高いエンクロージャー内では熱がこもって印刷品質に影響が出ることがあります。PLA印刷時は通気口を開けるか、ジッパーを開放して使うと良いでしょう。ABSやASAの印刷では逆に保温効果で反りを防げるメリットがあります。
防振マットだけでどれくらい静かになりますか?
振動が原因の「ブーン」という低周波音には顕著な効果があり、体感で半分程度に軽減できるケースが多いです。ただしモーター音やファン音などの空気伝播音には直接の効果がないため、気になる場合はエンクロージャーとの併用をおすすめします。
洗濯機用の防振ゴムを3Dプリンターに使っても大丈夫ですか?
問題ありません。東京防音 TW-660など洗濯機用として販売されている防振ゴムは、3Dプリンター(5〜15kg程度)でも十分な性能を発揮します。むしろ洗濯機用は耐荷重に余裕があるため安定性も高いです。
夜間印刷で近隣に迷惑をかけないための目安は?
一般的に、夜間(22時〜翌7時)の生活騒音の目安は40dB以下とされています。エンクロージャーと防振マットの併用で、多くのFDMプリンターは40dB前後まで低減可能です。壁の薄い集合住宅では、プリンターを壁から離して設置し、防振マットで床への振動伝達を遮断することが重要です。
参考リンク
- 3Dプリンターの騒音はどれくらい?対策も解説 — SK本舗
- エンクロージャーの効果がすごい!剥がれ・割れ対策【保温・防湿・防音・防臭】 — 3Dプリンター IT CUBE
- 3Dプリンターの置き場所の選び方と防音対策で失敗しないポイント — テクニカラー
- Creality Official 3D Printer Enclosure — Creality公式



