
週末DIYにぴったり!3Dプリンターで作るキャンプ・アウトドアギア5選
キャンプやアウトドアに出かけるたびに「こんなアイテムがあったらいいのに」と感じたことはありませんか? 実は、家庭用3Dプリンターがあれば、自分だけのオリジナルギアを週末のDIYで手軽に作ることができます。今回は、キャンプ場で実際に役立つ3Dプリント製アウトドアギアを5つ厳選してご紹介します。無料の3Dデータ入手先や、屋外使用に適した素材選びのポイントもあわせて解説しますので、ぜひ次のキャンプに向けてチャレンジしてみてください。
1. カラビナ(軽量タイプ)
キャンプで何かと重宝するカラビナ。テントのループにランタンを吊るしたり、バックパックに小物をぶら下げたりと、使い道は無限大です。3Dプリンターなら、自分の手に馴染むサイズや形状にカスタマイズして作れるのが大きなメリットです。
Printables や Thingiverse で「carabiner」と検索すると、開閉式のバネ機構を備えたデザインから、シンプルなS字フック型まで多数のモデルが見つかります。印刷の向きやインフィル率(充填率)によって強度が大きく変わるため、まずは100%インフィルで出力して、実際にテストしてから使いましょう。
注意点:3Dプリント製カラビナはクライミングや人命に関わる用途には絶対に使用しないでください。あくまで軽量な小物の吊り下げ用途に限定して使うことが大切です。耐荷重の目安はPETG素材・100%インフィルで約2〜3kg程度とされています。
2. ランタンフック・ハンガークリップ
テントのポールやタープのロープにランタンを引っ掛けたいとき、専用のフックがあると便利です。3Dプリンターなら、ポールの太さに合わせたジャストサイズのフックを作ることができます。
たとえば、直径22mm〜32mmのポールに対応するクリップ式フックを設計すれば、ワンタッチで取り付け・取り外しが可能です。Thingiverse には「lantern hook」「pole clip」などのキーワードでさまざまな無料モデルが公開されています。自分のテントやタープのポール径を事前に測定してから、ぴったりのサイズを選ぶのがコツです。
素材にはPETGやASAがおすすめです。PLAは夏場の車内や直射日光で変形するリスクがあるため、屋外ギアには不向きとされています。
3. スパイスボックス(調味料ケース)
キャンプ料理をワンランクアップさせたいなら、調味料をコンパクトにまとめられるスパイスボックスがおすすめです。市販品もありますが、手持ちの調味料ボトルにぴったりフィットするケースとなると、なかなか見つからないもの。ここが3Dプリンターの出番です。
チューブ調味料を立てて収納できるスタンド型や、小瓶を並べてスタッキングできるボックス型など、自分のキャンプスタイルに合わせた設計が可能です。Fusion 360 などの無料3D CADソフトを使えば、手持ちのボトルサイズを測って穴の直径を調整するだけで、オリジナルのスパイスボックスが完成します。
フタ付きにすれば移動中の液漏れ防止にもなり、実用性はバツグンです。食品に直接触れない外装ケースとして使う分には、PLA・PETGどちらの素材でも問題ありません。
4. コードホルダー・ケーブルオーガナイザー
LEDランタンの充電ケーブル、モバイルバッテリーのコード、延長コードなど、キャンプではさまざまなケーブル類がかさばりがちです。コードホルダーやケーブルオーガナイザーを3Dプリントすれば、荷物をすっきり整理できます。
巻き取り式のケーブルリールや、クリップで束ねるタイプなど、用途に応じて形状を選べるのが3Dプリントの強みです。Printablesで「cable organizer」「cord holder」と検索すると、デザイン性に優れた無料モデルが多数見つかります。
軽さを重視するならPLAで十分ですが、車内に放置する可能性がある場合はPETGで出力しておくと安心です。印刷時間も1〜2時間程度の小型パーツなので、初心者の練習にもぴったりです。
5. ペグハンマーホルダー・マルチツールスタンド
テントの設営で使うペグハンマーやナイフなどのツール類は、地面に置くと見失いがちです。テーブルの脚やポールに取り付けられるホルダーを3Dプリントすれば、道具の定位置が決まり、設営・撤収がスムーズになります。
たとえば、テーブルの天板に挟むクランプ式のツールホルダーなら、さまざまな厚みの天板に対応できるよう、クランプ幅をパラメトリックに調整可能です。Thingiverseでは「tool holder camping」で検索するといくつかのモデルが見つかります。
ツールの重量を支える必要があるため、素材はPETG以上の強度があるものを選び、インフィル率は50%以上を推奨します。レイヤー方向にも注意して、荷重がかかる方向に対して層が平行にならないよう印刷の向きを工夫しましょう。
無料3Dデータの入手先ガイド
アウトドアギアの3Dデータは、以下の共有サイトで無料ダウンロードできます。
- Printables(printables.com) — Prusa Research が運営する3Dモデル共有サイト。「camping」タグで多数のアウトドア向けデザインが見つかります。高品質なモデルが多く、検索性にも優れています。
- Thingiverse(thingiverse.com) — 世界最大級の3Dデータ共有サイトで、250万以上のモデルが公開されています。ユーザー登録不要で無料ダウンロード可能です。
- MakerWorld(makerworld.com) — Bambu Lab が運営する比較的新しいプラットフォーム。実用的なモデルが充実しており、キャンプ用品のカテゴリも増えています。
既存のモデルをそのまま使うだけでなく、Fusion 360 や Tinkercad などの無料CADソフトでサイズを調整したり、自分だけのオリジナルデザインに挑戦してみるのもおすすめです。
素材選びのポイント:屋外で使うならPETGかASA
アウトドアギアを3Dプリントする際、素材選びは非常に重要です。代表的なフィラメント素材の特徴を比較してみましょう。
- PLA — 最も扱いやすい定番素材。印刷しやすく仕上がりもきれいですが、耐熱温度が約60℃と低いため、夏場の車内や直射日光下で変形するリスクがあります。室内利用や短時間のアウトドア使用向きです。
- PETG — PLAより耐熱性・耐衝撃性に優れたバランスの良い素材。耐熱温度は約80℃で、屋外でも安心して使えます。印刷難易度もそれほど高くなく、アウトドアギアに最もおすすめの素材です。
- ASA — 紫外線耐性・耐候性に最も優れた素材。長期間屋外に置いても劣化しにくいのが特徴です。ただし、印刷時に反りやすく、エンクロージャー(密閉型の印刷環境)が推奨されるため、中〜上級者向けです。
初心者の方は、まずPETGから始めるのがおすすめです。ポリメーカー社のテストでは、PLAを2年間屋外放置すると完全に変形する一方、ASAはほぼ劣化しなかったという結果が報告されています。長く使うギアにはASA、手軽に試したい場合はPETGと使い分けると良いでしょう。
よくある質問
3Dプリンターで作ったカラビナはどのくらいの重さに耐えられますか?
素材や設計によりますが、PETG素材・インフィル100%で出力した一般的なカラビナの場合、約2〜3kg程度の荷重に耐えるとされています。ランタンや小物の吊り下げには十分ですが、クライミングなど人命に関わる用途には絶対に使用しないでください。
初心者でもアウトドアギアを3Dプリントできますか?
はい、できます。コードホルダーやカラビナなど小型のアイテムから始めれば、印刷時間も1〜2時間程度で完成します。Printables や Thingiverse から無料データをダウンロードすれば、3D CADの知識がなくてもすぐに始められます。
PLAで作ったギアをキャンプに持っていっても大丈夫ですか?
短時間の使用であれば問題ありませんが、PLAは耐熱温度が約60℃と低く、真夏の車内(80℃以上になることも)や直射日光で変形する恐れがあります。屋外で繰り返し使うギアには、PETGやASA素材での出力をおすすめします。
3Dプリント製ギアに食品を直接入れても安全ですか?
FDM方式(溶融積層方式)で印刷したパーツは、層と層の間に微細な隙間が生じるため、そこに雑菌が繁殖する可能性があります。食品に直接触れる用途には向かないため、調味料ケースなどは「ボトルを収納する外装ケース」として使うのが安全です。
参考リンク
- Printables — Camping タグ — Prusa Research
- Thingiverse — Camping タグ — Ultimaker
- Ultimate Guide to 3D Printing for Overlanders — PeakGear
- 3Dプリンターで作れる便利な小物集 — i-MAKER
- PolyLite ASA、ABS、PLAフィラメントを屋外に2年放置した結果 — Polymaker Japan
- 3Dプリンターフィラメント種類別選定ガイド — HOME3DP.NET


